平成29年度科学技術人材育成費補助事業 ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)

ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)事業実施機関
共同実施機関・メンバー機関での取組について

マツダ株式会社 鶴山敦子

マツダ株式会社 車両開発本部 車両実験部 強度実験G
広島大学工学部 第三類卒業

現在のお仕事は?

車両実験部の強度室でお客様が安心、安全に走ることが出来る車を開発しています。車両のボディ部品を担当していますが、車両が走行される路面を調査し、目標を設定し、軽くて丈夫な構造を提案しながら車をつくりこんでいます。お客様の価値観や駆動などの環境変化に対応しながら、市場を見て目標設定をし、判断していきます。一人一人仕事は細分化されていますが、得意なことや苦手なこと、個性がありますので、足りないところを補い合い協力しあいながらチームで仕事を行います。具体的には、ある段階ごとに図面が出て、求めている機能が達成できているかどうかの検証を行い、達成できていなければ、理由を分析して対応策をモデルに組みこむというサイクルを繰り返すという内容になります。やりがいを感じる時は、自分の提案した構造が実際に車に反映されて、「もの」として自分の目の前に出来た時には嬉しいし、目標が達成されて満足して市場に出ている、ということに達成感が感じられます。

研究環境として評価できる点は?

入社した当時、女性は自分1人でしたが、今は5人にまで増えています。ライフワークバランスがとれる福利厚生が充実しています。例えば、スーパーフレックス制でコアタイムがないので、自分のライフスタイルにあわせて仕事の時間を設定できます。また時短勤務制度もありますので、子供がいる人も働きやすい環境です。高専では化学、大学では生物科学を専攻していたのですが、入社し配属された部署は機械工学だったので最初は分からないこともありましたが、先輩のつきっきりで指導のおかげで、少しずつ吸収し自信がつきました。自分で実物の現象をCAEで再現することができて、それが車種開発に適応されるようになってから仕事が面白いと思うようになりました。同僚同士も仲が良く、キャンプに行ったり食事に行ったりしています。大学時代は、せっかく学ぶ機会があったのに、仕事とどうつながっているかがわからなくて身に入りませんでした。実際に会社に入って、使うことがわかってから、もう1回教科書を開いて勉強するということもありました。単位を取るためではなく、将来とのつながりを考えながら勉強に取り組めばよかったと思います。自分の心がときめく時こそ、一歩踏み出してみれば一生懸命取り組めます。一生懸命取り組むことで知識が吸収できます。自分がやりたいという思いを大事にして取り組んでもらうことが一番だと、私は思います。

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