アメリカ・ボストンでの好事例にかかる調査
マサチューセッツ工科大学、ハーバード大学、ボストン大学、ノースイースタン大学の4大学で、特にSTEM分野の学生や教員の男女共同参画・多様化を推進する責任者、また裾野を広げる目的で実施されている女性高校生対象のサマープログラムの責任者、等を含む合計9名(全員女性)にインタビューを実施した。
調査時期
2017(平成29)年12月18日~12月25日
調査場所
アメリカ合衆国ボストン
調査機関
一般財団法人 国際開発センター(IDCJ)
調査内容
各大学のSTEM分野における男女共同参画・多様化の状況、取り組み内容、成果、課題等を調査。
調査結果(抜粋)
● | マサチューセッツ工科大学は、1996年から2011年の間に、特に理学部と工学部の女性教員数を倍以上に増やしたり、学部長、学科長等の上位職に女性教員を登用することに成果を上げた。一方、ハーバード大学は、2008年から2017年の間に、女性だけでなくマイノリティの教員を増やすことに一定の成果を上げた。 |
● | マサチューセッツ工科大学およびハーバード大学が特に力を入れたのが、学長直轄で女性教員の増数、女性教員の上位職(学部長、学科長等)への登用を推進する組織体制づくりで、男女共同参画・多様化の重要性を各採用担当委員長やメンバーに徹底するべく、新しい採用基準を作成したり、無意識の偏見(unconscious bias)を取り除くための研修等が実施されていた。 |
● | ボストン大学やノースイースタン大学も含め、インタビューを行った大学は、常にジェンダー差別にさらされている若手の女性研究者に自信をつけ、勇気づけるためにメンター制の充実、女性研究者ネットワークの強化、さらに裾野を広げる目的で女性高校生を対象とするサマープログラムの実施にも力を入れていた。 |
* 詳しくは、「大学のSTEM分野における男女共同参画を推進した好事例に対する海外調査報告書」(PDF)をご覧ください。